❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
剣城は咄嗟にその車に近づき、かすみを引きづり出した。

「何しやがる」

剣城はかすみを守りながら、抵抗を試みたが、かすみに銃を突きつけられて、

かすみ共々拉致されてしまった。

雑居ビルの一室に連れて行かれて、ロープで縛られた。

そこにやってきたのは、近藤組若頭近藤彰だった。

「あれ、真山組若頭剣城じゃねえか、なんでお前がこの女と一緒なんだ」

「お嬢の独り言を間に受けて、勝手なことするんじゃねえ、この人は病気なんだ、
もう返してやってくれ」

「独り言だと、梨花は俺の腕の中で泣きながら訴えていた、新堂健斗に騙されたと、
結婚の約束をしたにも関わらず、キャバ嬢ユリエに寝取られたとな」

「そうじゃない、お嬢の片想いだ、新堂健斗と結婚の約束などしていないし、
キャバ嬢ユリエに寝取られたんじゃなく、新堂組長が熱をあげたんだ」

「なんだって」

「必ず惚れた男、女に振り向いてもらえるとは限らないだろう」

剣城はかすみに視線を向けた。

ちょっとかすみは辛そうな表情を見せた。

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