王子様は拗らせお姫様の虜
『僕のことが好きすぎるんだよ』

千歳の甘い囁きとキスが、あっという間に降りてきて、私は、慌てて顔を振った。

「だめだめ、集中っ」

今日も手帳を、開けば、22時までスケジュールはパンパンだ。

何とか、社長達のスケジュール調整をして、来週の木曜日有給を取得しなければならない。

その時、スーツのジャケットに入れているスマホが震える。

取り出して、スマホのメッセージを見た途端、落っことしそうになった。

『今度、会社でもキスしていい?』

思わず二度見する。

千歳が、会社でメッセージを送ってくるなんて珍しい。

さっき、千歳とのすれ違い様に、私は、どんな顔してたんだろうか。そんなに物欲しげな顔してただろうか。顔が熱くなってくる。

(もう、ばか……ダメに決まってんでしょうが)

返信しようとした途端、またスマホが震える。

『実花子は、僕のだから。よそ見しないでよ』

一瞬、私はそのメッセージをみて固まった。

もしかして、千歳は、私が、浮気したり、ほかの人に目を向けるかもなんて、考えたりすることがあるってコトだろうか?
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