サンタクロースに執着されました
「もう、こうやって、首輪を着けましたからね。
これで聖花は僕のものです」

軽く課長の指先がダイヤを揺らす。
首輪?
僕のもの?
さっきから課長の言葉の意味がまったく理解できない。

「携帯、出してもらえますか?」

「あっ、はい……」

操られるかのように鞄の中から携帯を出す。
画面にはメッセージが届いていると表示されていた。

「ロック、解除して」

「……はい」

言われるがままに携帯のロックを解除する。

「じゃあ、彼氏をブロックして」

「……え?」

言われた意味がわからず、課長の顔を見上げた。

「……できません、そんなの」

まだ、彼と別れたいわけじゃない。
まだどこかで、あれは本当に私の誤解なんじゃないかと思っていた。

「他の女性と腕を組んで歩くような男が、聖花を幸せにできると思っているのですか」

「それは……」

彼の浮気はこの一回だけだったんだろうか。
それにしてはあの女性は、会社の後輩なんかの域を超えて親しげだった。
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