私は人魚姫
本当にどうしたんだろう?

そんなふうに、私はまた、考えを広げていた。

すると、渚が私の手を、さっきよりも強く握ってこう言った。



「今から、大切な話をしようと思って。

手を繋いでいると、安心して、この関係を壊したくないと思ってしまう。」



そう言った後、渚は一息ついてからまた、話し始めた。



「そう思って、手を離したんだ。

けど、離したときの魚々は哀しそうで、そのままにしてたら、どこかに消えてしまいそうだった。

だからやっぱり、手を繋ぎなおしたんだ。」

「そっか。」



渚も、気付いてたんだ。
< 14 / 24 >

この作品をシェア

pagetop