王子様の溺愛は、とことん甘い【クリスマスSS】
深く頷く僕を見て、ほっと胸を撫で下ろす芙羽梨。
でも、またすぐに俯いてしまった。
「…すみません、迷惑かけて。せっかくパーティーに誘ってもらったのに…」
「迷惑なんて、全くかけられてないよ」
芙羽梨に迷惑をかけられたことなんて、一度もない。
僕は起き上がって、スーツのポケットからとあるものを取りだした。
「メリークリスマス、芙羽梨」
「えっ…それ、って……」
取り出したのは口紅。
もちろん僕のものではない。
「絶対似合うっていう確信を持って選んだんだけど…芙羽梨はメイクとかあまりしないから、途中まで悩んだんだ」