世界を救うために奮闘するお話
なんという話ですの?
この恐ろしい話は現実ですの?
リコットは恐れから身震いがした。
えっ?でも、待って
このお話を書いた方って、、、
もしかして???

「それは、俺の事だろうか?」と、リチャードが恐る恐る絞り出すように口に出す。
「恐らく、リチャード様かと、、、」とメイファンがうつむきながら答える。

「いや、そんな恐ろしい事、、、あり得るのでしょうか?」「では、あの夜会の出来事をどう説明するんだ?」と、口々に思いの丈を話し合う面々。

そこでルーシアが割って入った。「今日それを確かめるために、ルキアス兄上から許可を取り、リアムにこの本を今朝届けて貰いました。ですが本来閲覧禁止の書物なので、数時間後にはリアムが取りに戻るので、皆さまも手に取りお確かめ下さい。わたくし達も先程試しに触れてみたのですが、聞いていた通り、一度しか見れないようです。何も見えませんでした。」
と、『紡がれる証』をテーブルの上に置いた。

会議室は一瞬にして静けさを取り戻した。

そこで、開口一番にルシウスが動く。
「ではまずは俺から見てみよう、、何ともなければ他の3人は同時に触れてくれ」と、身を乗り出しソレを手に取った。
「殿下に何かあったらそれこそ由々しき事です!俺が先に見ます。後から3人でお願いします」と、ローハンがルシウスからパッと取り上げると、躊躇わずにその本を開き手を伸ばした。
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