2年で離婚予定の妻ですが、旦那様が永久溺愛で逃がしてくれません
うなづいた直後、廊下を歩いてくる音が近づいてきて、幸斗さんが腕時計を見る。

「お、もう来たか」

「何がですか?」

足音が部屋の前で止まる。

「瑞穂ちゃん、ちょっと我慢してね」

「へっ?」

言うが早いかソファの隣に腰掛けた幸斗さんが私を抱きしめる。

これは一体…?

固まって動けずにいると、すぐにドアの開錠の音がして誰かが入ってきたのがわかった。

幸斗さんの肩越しに見えたのは、目を見開いた斗真さんだ。

「と、斗真さ…」

斗真さんは鋭い目つきでこちらに近寄り、幸斗さんを私から引き剥がす。

「おい、どういうつもりだ。瑞穂に何をしてる」

「何って見た通りだよ。あんまり可愛くて抱きしめちゃった。瑞穂ちゃんは嫌がってたけどね、無理やり俺のものにしちゃおうかなって」

幸斗さんは挑発するように口角を上げ、斗真さんは幸斗さんの襟元を掴んで殴りかかった。

「キャッ!」

幸斗さんは吹っ飛ばされて床に尻もちをつき、「いってぇ…」と声を漏らした。

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