死神キューピッド
「あ……、ちょっと不愛想なコンビニのお兄さんには、私のことが見えてたのかも。買い物したときに、たくさんのおしぼりを入れてくれたの。私、泣きはらして、すごい顔してたんだ」
「そっか」
そういえば、いつもニコニコと感じのいい店員さんには、なんどか挨拶したけど返事はなかった。
今思えば、私が見えてなかったんだ。
泣きはらした酷い顔してたから、気を遣ってくれたのかなって思っていたけど。
「でも、どうして人によって見えたり見えなかったりするんだろう?」
「前にも言ったとおり、人間はさ、見ようと思ったものしか見えないんだよ。柚は俺に気が付いてくれたけど、ほとんどの人間は俺には気が付かなかったよ」
「だって、虹太は虹太のままだったから」
「……でも、最初からわかってたんだろ、俺が死んでること」
「それでも、虹太は、虹太だよ」
どんな虹太でも、隣にいてくれたら、それでいい。
「そっか」
そういえば、いつもニコニコと感じのいい店員さんには、なんどか挨拶したけど返事はなかった。
今思えば、私が見えてなかったんだ。
泣きはらした酷い顔してたから、気を遣ってくれたのかなって思っていたけど。
「でも、どうして人によって見えたり見えなかったりするんだろう?」
「前にも言ったとおり、人間はさ、見ようと思ったものしか見えないんだよ。柚は俺に気が付いてくれたけど、ほとんどの人間は俺には気が付かなかったよ」
「だって、虹太は虹太のままだったから」
「……でも、最初からわかってたんだろ、俺が死んでること」
「それでも、虹太は、虹太だよ」
どんな虹太でも、隣にいてくれたら、それでいい。