死神キューピッド
「最初から、俺はお前のことが好きだったんだよ。って、なにを言わせんだ」


はにかむ虹太に、目が点になる。


「けど、まあ、実際そういうことだから、仕方ないよな」


……そういうこと?


まだ、混乱している私に、虹太が続ける。



「入学式で初めて柚を見たとき、きれいな子だなって思った。険しい崖に咲いてる一輪の花みたいだと思った。ひとりで過ごすことを恐れずに、いつも真っすぐに前を向いて。なんか、めちゃくちゃカッコよかった」


「……入、学式?」


私が虹太を知ったのは、高2の時に同じクラスになってから。


虹太は入学式の日から……私のことを知ってたの?


< 73 / 117 >

この作品をシェア

pagetop