絶叫、そして契り/『ヒート・フルーツ』第1部終盤エピソード特別編集版❣
赤い狂犬のリベンジ、麻衣の骨をボキる!~オリジナルバージョン/その2





鉄の統制…




”大口”の中では、正にそれを上回る機械人間たちの機敏な行動が、その形容を浮き立たせていた




赤い狂犬への過度な傾倒による忠誠心に加え、この度の客人への怒り…




それらが彼女たちの気持ちを俄然、高揚させ、一糸乱れぬ統率をもたらしていたのだろう




...




「五條先輩への報告完了です!」




「”客人”一同は、部活隊誘導員が第2体育館へ運搬完了です!」




「よし!学校側への目隠しはどうなんだ?」




「”ダミ員”の総出まで少しかかりますが、万事想定通り手配してますんで、総長、もうそろそろ…」




「わかった…。おい、親衛隊半数は着いてこい!残りは、先生らの目くらましに回ってくれ」




「はい!荒子さん、心置きなく…!!」




「うむ…。よし、じゃあ行くとするか!」




...




左足を骨折、ギブスで固めた赤い狂犬は親衛隊5人に支えられ、3階の教室から松葉つえをつき、いざ”客人”のもとへと向かった




その”客人”こそ本郷麻衣…




狂犬の左足ひざ下を金属バットの殴打一撃を食らわし、松葉つえ姿をプレゼントした、今年高校に入ったばかりの新入だった




しかし、その新入…




実はこの地を支配するやくざ、相和会会長相馬の遠縁の娘だった






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