モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
彼はかつてロゼに非情な暴行を加えて殺害した神官その人だ。聖女はどこだと尋問する狂気[R81]に満ちた顔を鮮やかに思い出せる。やはりあの夢は前世の記憶だったのだ。
(ロゼはレネを渡したら危険だと確信したからこそ彼の尋問には答えず、拷問された末に息を引き取ったんだわ)
ずっと前世の最後を思い出せなかったのは、あまりに恐ろしい記憶のため心が壊れないよう防衛本能が働いていたのかもしれない。
ロゼが息を引き取るとき、レネは悲痛に泣き叫んでいた。あの場にいたのは神官に見つかってしまったからだろう。ロゼの死後、絶望して、自ら聖女の魔法で眠りについたのかもしれない。
込み上げる怒りがベアトリスを強くした。きつくスラニナ大司教を睨みつける。
「どうして聖女を大切にしなかったの? 眠りについているとは言え、ここにいるのに行方不明と嘘をついていたのはなぜ?」
「事実を言うわけにはいかないからです。それにしても、王家が神木の異変をかぎつけて騒ぎ始めたのは我々にとって迷惑でしかありませんでした。聖女を虐げた覚えはありません。ただレネはずいぶんと強情な性格で、我々の指示に従おうとしなかった。だからしつけをしただけですよ」
「しつけ? 小さな子どもになにをしたの?」
(ロゼはレネを渡したら危険だと確信したからこそ彼の尋問には答えず、拷問された末に息を引き取ったんだわ)
ずっと前世の最後を思い出せなかったのは、あまりに恐ろしい記憶のため心が壊れないよう防衛本能が働いていたのかもしれない。
ロゼが息を引き取るとき、レネは悲痛に泣き叫んでいた。あの場にいたのは神官に見つかってしまったからだろう。ロゼの死後、絶望して、自ら聖女の魔法で眠りについたのかもしれない。
込み上げる怒りがベアトリスを強くした。きつくスラニナ大司教を睨みつける。
「どうして聖女を大切にしなかったの? 眠りについているとは言え、ここにいるのに行方不明と嘘をついていたのはなぜ?」
「事実を言うわけにはいかないからです。それにしても、王家が神木の異変をかぎつけて騒ぎ始めたのは我々にとって迷惑でしかありませんでした。聖女を虐げた覚えはありません。ただレネはずいぶんと強情な性格で、我々の指示に従おうとしなかった。だからしつけをしただけですよ」
「しつけ? 小さな子どもになにをしたの?」