モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
スラニナ大司教がそれまでになく動揺した声をあげる。
ベアトリスは閉じていた目を開く。そして次の瞬間泣きだしそうになった。
「……ユリアン様」
視線の先には敵からベアトリスをかばうように、すっと伸びた広い背中があった。
彼はベアトリスの頼りない呼びかけの声に、前方を警戒しながら振り向く。
「遅くなってすまない。大丈夫か?」
優しい労わりの声だった。それはさらわれてからずっと緊張し続けていた心に染み渡り、ベアトリスの涙腺を崩そうとする。
じわりと涙が浮かび揺らめく視界に、心配そうなサファイアブルーの瞳がある。
「ユリアン様……スラニナ大司教はとても恐ろしい人です」
ユリアンは痛ましげに目を細める。
「わかっている。ベアトリスにはこれ以上いっさい近づけない。必ず守るから」
彼の言葉が心強くてうれしかったからか、危機から脱した安堵からか、ベアトリスの目からとうとう涙がこぼれ落ちる。必死に虚勢を張っていたが、怖くて仕方なかったのだ。
ユリアンはわずかに動揺したが、迷いを断ちきるように視線を前に向けた。
「ベアトリス、聖女のそばから動かないでくれ」
「はい」
言われた通り、レネの台座に寄り添うように立つ。ユリアンがなにをするつもりなのかわからないが、邪魔にだけはなりたくない。
「スラニナ大司教。お前の罪はあきらかになった。捕らえて王宮に連行する」
ベアトリスは閉じていた目を開く。そして次の瞬間泣きだしそうになった。
「……ユリアン様」
視線の先には敵からベアトリスをかばうように、すっと伸びた広い背中があった。
彼はベアトリスの頼りない呼びかけの声に、前方を警戒しながら振り向く。
「遅くなってすまない。大丈夫か?」
優しい労わりの声だった。それはさらわれてからずっと緊張し続けていた心に染み渡り、ベアトリスの涙腺を崩そうとする。
じわりと涙が浮かび揺らめく視界に、心配そうなサファイアブルーの瞳がある。
「ユリアン様……スラニナ大司教はとても恐ろしい人です」
ユリアンは痛ましげに目を細める。
「わかっている。ベアトリスにはこれ以上いっさい近づけない。必ず守るから」
彼の言葉が心強くてうれしかったからか、危機から脱した安堵からか、ベアトリスの目からとうとう涙がこぼれ落ちる。必死に虚勢を張っていたが、怖くて仕方なかったのだ。
ユリアンはわずかに動揺したが、迷いを断ちきるように視線を前に向けた。
「ベアトリス、聖女のそばから動かないでくれ」
「はい」
言われた通り、レネの台座に寄り添うように立つ。ユリアンがなにをするつもりなのかわからないが、邪魔にだけはなりたくない。
「スラニナ大司教。お前の罪はあきらかになった。捕らえて王宮に連行する」