モフぴよ精霊と領地でのんびり暮らすので、嫌われ公爵令嬢は冷徹王太子と婚約破棄したい
きっすいの平民ロゼ・マイネだった頃は、貴族とは縁もゆかりもなく別世界の存在だった。
粗相をして罰せられるのが怖いから、出来れば近づきたくないと思っていた。この学院に通っている生徒ならそこまで恐れていないとしても、あえて関わりたいとも思わないだろう。
「ただ、貴族がカロリーネ様の家を認めないというのはおかしな話ですよね。だってカロリーネ様のお祖父様は、なんらかの功績をあげて当時の国王陛下に認められて貴族になったのでしょう? だったらシェルマン男爵家を認めないのは、国王陛下の意向に背くことになると思うんですけど」
不思議だなと思いながらつぶやく。するとカロリーネは驚愕の表情になった。
「あの?」
「あ、すみません。まさかベアトリス様がそのようにおっしゃってくださるとは思っていなかったもので」
「……私の噂を聞いていたらそう思いますよね」
傲慢でわがまま、高飛車な令嬢が、平民上がりの男爵家を認める発言をするはずがない。
ロゼから見たら男爵でも雲の上の存在だが。
カロリーネは少し考えるようにしてから口を開いた。
「学院内でベアトリス様の噂を聞いたことはあります。でも私は信じてはいませんでした」
「えっ、そうなんですか?」
(いったいどうして? 前の私の横暴は噂じゃなくて、本当だったのに)
驚くベアトリスにカロリーネは微笑む。
粗相をして罰せられるのが怖いから、出来れば近づきたくないと思っていた。この学院に通っている生徒ならそこまで恐れていないとしても、あえて関わりたいとも思わないだろう。
「ただ、貴族がカロリーネ様の家を認めないというのはおかしな話ですよね。だってカロリーネ様のお祖父様は、なんらかの功績をあげて当時の国王陛下に認められて貴族になったのでしょう? だったらシェルマン男爵家を認めないのは、国王陛下の意向に背くことになると思うんですけど」
不思議だなと思いながらつぶやく。するとカロリーネは驚愕の表情になった。
「あの?」
「あ、すみません。まさかベアトリス様がそのようにおっしゃってくださるとは思っていなかったもので」
「……私の噂を聞いていたらそう思いますよね」
傲慢でわがまま、高飛車な令嬢が、平民上がりの男爵家を認める発言をするはずがない。
ロゼから見たら男爵でも雲の上の存在だが。
カロリーネは少し考えるようにしてから口を開いた。
「学院内でベアトリス様の噂を聞いたことはあります。でも私は信じてはいませんでした」
「えっ、そうなんですか?」
(いったいどうして? 前の私の横暴は噂じゃなくて、本当だったのに)
驚くベアトリスにカロリーネは微笑む。