愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

浩一郎の言葉を受けて碧唯が痛烈なひと言を繰り出す。


「しょうがないのよ。本当にかわいいんですもの。……あ、だからといって、あなたたちも早く赤ちゃんを作りなさいなんて急かせたりしないから心配しないでね」
「ありがとうございます」


南たちを気遣ったひと言はうれしいが、まさにそれが目的の契約結婚のようなもの。優しさを見せられるほどに罪の意識が大きくなる。


「碧唯とは小学校も一緒だったそうだね」
「ここへ越してくる前はご近所さんだったなんて驚いたわ」
「はい。碧唯さんとは登校班もご一緒だったんですが、とても面倒見のいいお兄さんでした。高校の部活でも優秀な戦績を収めていらっしゃいましたし、憧れる女子が大勢で」


当時の部員がこの結婚を知ったら卒倒するだろう。どうして南が!?と全員が驚くに違いない。


「そういう南も、頼れるお姉さんじゃないか」
「そう見られているだけだから」


本当は違うと言っていたのは碧唯のはずだ。
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