愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

ローマで碧唯が買ってくれたムーンストーンだ。あれ以来、南のお気に入りで毎日着けている。


「ありがとうございます。彼にローマで買ってもらって……」
「まぁそうですか。とても素敵です。それにしましても、さすが新郎様のお見立てですね。とてもよくお似合いです。早速見ていただきましょう」


観月がフィッティングルームのカーテンを開けると、少し離れた場所でべつのドレスを見ていた碧唯が振り向いた。

なにも言わずに、ただ南をじっと見つめたままゆっくりと近づいてくる。


「いかがでございましょうか、新郎様。エレガントな新婦様によくお似合いですよね」
「ええ」


観月に話しかけられてもなお、南から目を離さずに頷く。視線で射貫かれたようで、南のほうが戸惑う。


「ど、どうかな、碧唯くん」
「いいと思う」


目が肥えているだろう碧唯が言うのだから間違いないとは思うが、もっと違う言い方はないものか。綺麗とかかわいいとか。
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