愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「それじゃそうしようか」
「新郎様もご試着してみませんか? 新婦様のドレスに合わせた衣装をご用意いたしますが」
一瞬躊躇うようにしたあと、碧唯は「お願いします」と頷き、彼女についていった。
ドレスを着たまま椅子に座って待つこと二十分弱。
「お待たせいたしました」
観月の声に顔を上げると、そこにグレーのタキシードに身を包んだ碧唯が現れた。黒いウエストコートに黒いユーロタイが華麗で、座ったまま茫然と彼を見つめる。
碧唯は、ゆったりとした足取りで南のもとへやって来た。
「どう?」
手を取って南を立たせた彼から目を離せない。
「……カッコいい」
南の感想に碧唯がクスッと鼻を鳴らす。
「新婦様用にアクセサリーも持ってきてみますね」