愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

ウエディングドレスを着れば、女の子はみんなお姫様になれる。この結婚にどんな事情があろうが、純白のドレスがすべてを帳消しにして輝かせてくれるのだ。


「そんなわけないでしょう? 南って昔から自覚がないんだよね」


千賀子は南を軽く睨み、またすぐ写真に目を落とす。


「美男美女でお似合い。こういうのを見ると、私も早く結婚したいって思っちゃう。っていうより、私もドレスの試着がしたい」
「えっ、そこ?」


笑いながら突っ込みを入れる。


「そこ。だっていろんなドレスを着放題でしょう? 憧れるな~」


目をキラキラさせて宙を見つめる。


「さてと、冷めないうちに食べよっか。はい、南、これおいしいからもっと食べなさい」


千賀子はスマートフォンを南に返し、切り分けたトルティージャを取り皿にのせた。
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