愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

順調に仕事を終えた南は、千賀子を誘って会社からほど近いカフェ『夕凪』にやって来た。
看板メニューの焼きチーズナポリタンを揃って注文し、先に出されたアイスコーヒーで喉を潤す。


「小西くんも久しぶりに誘えばよかったね」
「そうだね。でも碧唯くんと同じく忙しいかも」


たしか今は同じ部署にいると聞いている。碧唯がハードワークなら小西もきっとそうに違いない。


「最近彼からの連絡がピタッと止んでるのは、南が結婚しちゃったからかしらね」
「なにそれ」
「だって、それまではなにかにつけて『南はどうしてる?』って探りを入れてきてたのに」


千賀子が両肩を上げておどけた表情で笑う。

それは単に友達の近況が気になっただけだ。
彼から好意を感じたことは一度もない。



「それで結婚生活はどう? 順調に妊活してるの?」
「あぁ、う、うん……」


千賀子に尋ねられて口ごもる。グラスをテーブルに置き、不自然に目を泳がせた。
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