愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
その前に相手がいないのが、なによりも痛い点である。
「結婚をすっ飛ばして子ども?」
彼の困惑は当然である。
碧唯は目を丸くした。
「あ、う、うん……」
もちろん結婚あってこその子どもではあるが、あたたかな家庭に憧れているなんて乙女チックな願望は口に出せない。南のキャラじゃないと笑い飛ばされたら、立ちなおれないから。
「それなら俺と作れば?」
想定の範囲外、それも斜め上の反応だったため、脳の回路が一斉に動きを止めた。
目を真ん丸にして隣を向くと、碧唯は南に涼しい眼差しを向けていた。
とんでもない発言をした表情とはほど遠い。一緒に料理でもするような言い方だ。″俺、こう見えて得意なんだよね〟と続きそうな感じである。
「やだな、からかわないでいただけませんか」