愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「……碧唯くん、酔っぱらってる?」


唐突に子どもがほしいなんて発言をする南も、人のことは言えないけれど。


「俺がこの程度で酔うと思うか?」
「思わないけど、突然そんな……」


いきなり『俺と子づくり』と言われて、〝そうね!〟と合意はできない。
なにしろ碧唯は恋人でも夫でもない、ただの友達なのだから。

口を真一文字に引き結び、首を横に振る。


「結婚もせずに子どもは作れません」
「もちろん結婚して作ろうと言ってる」
「私と結婚!? やっぱり碧唯くん、酔ってるでしょう。もうっ、飲みすぎです」


グラスを取り上げようと伸ばした手が空を切る。
碧唯は間一髪のところでそれを確保した。


「何度も言わせるな。酔ってないし冗談でもない」


きっぱりと否定して、残っていたモスコミュールを飲み干す。
< 20 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop