愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

二週間後――。
木々が赤や黄色に色づいた高原リゾート、ラ・ルーチェで南と碧唯の結婚式が執り行われようとしていた。

森から舞い降りた二枚の葉が重なり合った姿がモチーフとなったガーデンチャペルは、新郎新婦ふたりの想いが重なり合うようにも見える。


「いかがでしょうか?」


控室でヘアメイクと着替えを終えた南は、鏡に映り込んだ担当の観月ににっこり微笑まれた。
顎下から緩くふわっと巻いたダウンスタイルにきめ細かな肌にラメを利かせた華やかなメイクは、南をいつも以上に美しく見せる。


「とっても素敵です。ありがとうございます」
「お気に召していただけてなによりです。すぐに新郎様をお呼びしますね」


観月が控室を出てしばらくするとノックとともにドアが開き、碧唯が入ってきた。

グレーのタキシードに身を包んだ彼を見て目眩を覚える。
普段ラフにまとめられているヘアスタイルはきっちり整えられ、知的な顔立ちをいっそう引き立てる。美丈夫ぶりに胸のときめきが止まらない。
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