愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「あっ、いけない。まだでした」


真帆は目を大きく見開いて、口元に手をあてた。


「メールはなるべく早いレスポンスを心がけようか。たとえこちらのほうが上の立場でもね。メールの返信ひとつで信用度は上がりも下がりもするから」
「はい、気をつけます。すぐに返信しますね。ありがとうございました」


素直に聞き入れた真帆のデスクを離れ、自分の作業に戻ってすぐ――。


「南さん、僕もちょっと見ていただけますか?」


べつのほうから南を呼ぶ声がした。
立ち上がって彼のもとへ急ぎ、「ここはこうして……」と同様に素早く解決。


「そうか、そうすればよかったんですね。ありがとうございました」
「どういたしまして」


尊敬の眼差しでお礼を言われ、にこやかな表情で自席に着いた。
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