愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「たしかに職場と自宅の往復しかしてなかったけど……」
「向こうで仕事絡みのパーティーがあるんだ。そこにパートナーとして出席してもらえると助かる」


欧米でパーティーといえば、フォーマルになるほど夫婦かカップルで参加するものだという。普段は同僚に同行をお願いしているそうだが、この機会に南を連れていきたいのだとか。


「ついでに引っ越しの荷造りも手伝ってくれるとありがたい」
「そっちが本当の目的?」


碧唯が肩をすくめて明言を避け、目を細めて笑う。
彼の言うように、ここ数年休暇らしい休みは取っていない。有休も丸々残っているし、消化するチャンスだ。


「上司に相談してみるね」
「いい報告を待ってる」
「できる限り努めます」


断定は控えたが、早くも気持ちはイタリアへ。ローマの観光地をあれこれと思い浮かべてウキウキしてくる。
初めてのイタリア旅行を前にして心は大きく弾んだ。
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