愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
このまま誰とも恋をしなければ、親が亡くなったあとにはひとりきり。妹がひとりいるが、彼女には彼女の人生がある。いくら姉妹だからといって、生涯べったり一緒にいるわけにはいかないだろう。
妹に鬱陶しがられるのが関の山だ。
「はぁ、この先どうなっちゃうのかな……」
「どうしたんですか? 南さんらしくない弱気な発言ですね」
思わず漏らしたひと言を聞きつけた真帆が目を丸くする。
退勤時間を過ぎたロッカールームは、方々で今夜の彼氏とのデート話で盛り上がっていた。
聞いているだけでウキウキしてくるが、ネタのない南は聞き役一択だ。
「あ、ううん、昨夜観たドラマはあのあとどうなるのかなって」
ロッカーからバッグを出しながらはぐらかす。
昨夜はベッドで本を読みながら寝落ちしたため、テレビ番組はなにも見ていない。明け方近くに電気が煌々とついていて目が覚めた。
「あっ〝マシンガントークで眠らせて〟ですよね?」