愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
彼女がパッと顔を輝かせ、人気ドラマのタイトルをあげる。
連日ネットではその話題で持ちきりだ。
「う、うん、そう」
観ていない南も適当に合わせる。
「私も気になりますー! 毎晩あの弾丸トークで眠れる彼女はすごいですし、前回のラストに車の助手席に落ちていた眼鏡のレンズと指サック、どうやって伏線回収するんでしょうね」
よほどはまっているのか、彼女のテンションは上がるいっぽう。「そうね」と相槌を打つ南相手に探偵ばりに推理しはじめた。
彼女の話だけで一話分、いや二、三話分を観た錯覚に陥る。
一生懸命解説する後輩を無下にはできない。南は相槌を打ちながら真帆の話に耳を傾けた。
「っと、いっけない。彼を待たせちゃう」
ドラマの結末にまで及んだ推理に満足し、彼女が腕時計を見てハッとする。