愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「次はどこへ行く? 行きたい場所は?」
「うーん、そうだな……トレビの泉に真実の口、それからコロッセオでしょう? あ、あとはバチカン美術館」
「そんなに?」
「だってせっかく来たんだから。荷造りもがんばるからお願い。ね?」


顔の前で片手だけで合わせる真似をし、ウインクまでつけておねだりする。
それが無様だったようで、碧唯は一瞬だけ目を泳がせた。


「しょうがないから連れていってやる」
「上から目線が気になるけど、よろしくお願いします」


そうして碧唯に手を引かれて歩いていると、道路脇のアスファルトに色とりどりの石を使ったハンドメイドのアクセサリーを並べる露店に出くわした。


「わぁ素敵」


思わず足を止めてその場にしゃがみ込むと、露店商の男性がすかさず出迎える。


『いらっしゃいませ』
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