愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
さらっと買えてしまう財力には感心する。
ちなみに碧唯はまだ実家に身を寄せている。
イタリアにいたときに碧唯が日本の不動産屋と連絡を取り合って部屋は押さえてあり、契約も済ませたが引っ越しはしていなかった。
どんな部屋か知っておいたほうが準備もしやすいだろうと碧唯に言われたため、南も一度訪れたが、腰が引けるほどの高級物件だった。
途中、手土産の準備でパティスリーに寄ってもらい、スティックラスクをゲット。ドライフルーツやナッツがトッピングされた華やかなビジュアルは、きっと喜んでもらえるはずだ。
ほどなくして車が高級住宅街に入った。
碧唯が高校生のときにこの街に越してきたと言う。どこもかしこも大きな家で、見るからにセレブが住んでいるのが窺える。
その中でもひと際大きな門の前で車が止まった。
花と蕾が象られたロートアイアン製の門が開いていく。その両脇には防犯カメラが設置されており、南たちの乗った車に照準を合わせる。さらには警備員まで配置するという万全な警備体制を敷いていた。
世界各国にホテルを展開する御曹司だと知っているが、南の想像を遥かに超えるセレブリティだ。まったくの別世界に迷い込んでしまったよう。
「南、口が開いてる」