冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
「あ、ごめんなさい。こんなこと言ったりして。ただ、そんなことがあるのかなって。ふふふ、私ったら何を言っているのかしら」
慌てて取り繕うが、これで彼の信頼は失ったかも知れない。
「そういうの、聞いたことがある」
「え?」
「マリッジブルー。姉さんは、結婚するのが不安なんだよ。良くある話らしい」
リーンハルトが真面目くさった顔でいう。
「そう」
と言ってレティシアは穏やな笑みを浮かべて頷いた。
「あの、それと姉さん」
珍しくリーンハルトが言いよどむ。
「なに、どうかしたの?」
「アランと話したんだってね」
「え、ええ」
あの誠実そうなアランのことだ。リーンハルトに報告したのだろう。
「その……素敵な人だと言っていた」
「え?」
声が小さくて聞き取りづらい。
「いや、姉さんをいい人だと言っていたよ」
「ふふ、やっぱりね」
レティシアがいつもの調子でいうとリーンハルトが呆れたような顔をする。これで義弟との仲はいつも通りに戻っただろうか。
♢
リーンハルトは、レティシアにはああは言ったけれど、殺されて人生を繰り返すといっていた彼女の言葉が気になっていた。
「まるで呪いのようじゃないか……」
とてもレティシアがそんな妄想をするとは思えない。ならば悪夢か? 確かに結婚は迷っていたようだが、それで精神が不安定になるようなタイプでもないはずだ。
彼女は、すぐにむきになるし、最近では一生懸命隠しているけれど、元来カッとなりやすい。勉強が苦手なくせに努力家。いつも元気で、およそ複雑な思考など持たない。リーンハルトから見たレティシアは単純で気が短く、気の毒なほど不器用な人。
だから、ついいらぬ世話を焼いてしまいそうになる。
「何を伝えたかったんだ?」
レティシアが言いたいことが汲み取れなかった。もどかしい。
どうしても彼女の様子が気になり、その日は、学校の図書館によった。いつもは行かない魔術書のコーナーへ行く。闇属性持ちではないから、もともと興味もなかったし、詳しくない。だが、精神の不調でないのならば、可能性があるのは呪い。しかし、さらっと読んだだけでは人生を繰り返すなどという例はどこにもなく。
慌てて取り繕うが、これで彼の信頼は失ったかも知れない。
「そういうの、聞いたことがある」
「え?」
「マリッジブルー。姉さんは、結婚するのが不安なんだよ。良くある話らしい」
リーンハルトが真面目くさった顔でいう。
「そう」
と言ってレティシアは穏やな笑みを浮かべて頷いた。
「あの、それと姉さん」
珍しくリーンハルトが言いよどむ。
「なに、どうかしたの?」
「アランと話したんだってね」
「え、ええ」
あの誠実そうなアランのことだ。リーンハルトに報告したのだろう。
「その……素敵な人だと言っていた」
「え?」
声が小さくて聞き取りづらい。
「いや、姉さんをいい人だと言っていたよ」
「ふふ、やっぱりね」
レティシアがいつもの調子でいうとリーンハルトが呆れたような顔をする。これで義弟との仲はいつも通りに戻っただろうか。
♢
リーンハルトは、レティシアにはああは言ったけれど、殺されて人生を繰り返すといっていた彼女の言葉が気になっていた。
「まるで呪いのようじゃないか……」
とてもレティシアがそんな妄想をするとは思えない。ならば悪夢か? 確かに結婚は迷っていたようだが、それで精神が不安定になるようなタイプでもないはずだ。
彼女は、すぐにむきになるし、最近では一生懸命隠しているけれど、元来カッとなりやすい。勉強が苦手なくせに努力家。いつも元気で、およそ複雑な思考など持たない。リーンハルトから見たレティシアは単純で気が短く、気の毒なほど不器用な人。
だから、ついいらぬ世話を焼いてしまいそうになる。
「何を伝えたかったんだ?」
レティシアが言いたいことが汲み取れなかった。もどかしい。
どうしても彼女の様子が気になり、その日は、学校の図書館によった。いつもは行かない魔術書のコーナーへ行く。闇属性持ちではないから、もともと興味もなかったし、詳しくない。だが、精神の不調でないのならば、可能性があるのは呪い。しかし、さらっと読んだだけでは人生を繰り返すなどという例はどこにもなく。