貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜

開くな!新しい扉

「まさかこんな内容だったとは……」

イケメンは茫然とした表情で声を失っている。

あ、これは本気で間違えて借りてきたやつだ。
内容吟味して借りる!とか息巻いておいて、この失態。
しょんぼりするイケメンだが、本日ずっとスパダリっぷりを見せつけられてきたこちらとしては、ここきてのイケメンの思わぬ凡ミスにニヤニヤが止まらない。

神山透も人の子であったか。思いがけずに本日2度目の嗜虐心がむくむくと顔を出し、少しいじめてみたくなってくる。

「神山さんて、足に興味がおありですか?」

直球勝負で聞いてみる。

「もしよろしかったら、私の足を舐めてみても、よろしいんですよ?」

ちらーりと足を神山透の鼻先に持っていってチョイチョイと爪先を動かしてみる。
また顔を真っ赤にさせて「そんなことしません!」とか言っちゃうのかな?
そんな風に思いながら神山透の顔を覗いてやるが、じいっと私の足を見つめたイケメンは、実に想像の斜め上の回答をしてくるのであった。

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