貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜
「じゃあ、なんでメッセージ返信してくれないんですか?」
「いやあ、ちょっと神山さんとは会うといつもえっちするだけなんで、そういうのはそろそろ卒業しようかと思って……」

ジクジクする胸の痛みに気が付かない振りをして、やんわりと拒否の言葉を口にすると、神山透は心底驚いた様な顔をする。

「じゃあ、毎回するのは我慢します。我慢するからまた連絡くれますか?会ってくれますか?」

そんな事を言いながら、捨てられた子犬の様な顔で私に縋りついてくるのであった。

あれれ、なんだこれ。
うるんだ瞳で、僕を捨てないで、と言わんばかりのイケメンの可愛さよ。

「えーと、じゃあ、毎回えっちしません?」
「……しません!」

……毎回えっちしなければ、セフレではない?

私はどうやら神山透に大分絆されているらしい。
理性はそれでは元の木阿弥だろう、自分を大事をしなければいけないだろうと叫んでいるが、勢いづいた本能は、可愛い子犬ちゃんが縋りついているうちは楽しく過ごしていりゃいいじゃないかと騒ぎたて、またしても理性と本能による壮絶な戦いが繰り広げられる。
ルール無用の残虐ファイト。
……そして理性は、再び死んだ。


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