きみと繋げた雪明かり



***



「やっと、着いた……」



とぼとぼと歩いて駅の前にあるベンチに腰掛ける。


でも、改めて見ると、やっぱりここは緑が多いほうだ。見渡してみると、季節に沿った木や植物とかがふんだんに設置してある。



そんなものを見ながら移動するのも楽しいんだけどね。



私が向かっている場所はここから徒歩十分ほど歩いた場所。



懐かしい空気を感じながら目的地へと足を動かす。



……ここも一年ぶりか。なにも変わっていない。



去年も同じ日にここに来ていたけど、特に都会みたいに頻繁に都市開発はされないからずっと景色は変わらない。



それが嬉しくもあるけど、やっぱりまだ少し怖いな…


3年前のあのことをこの地に来ると思い出してしまう。



2年前とか事件が起きて一年ちょっとは1週間に2回は夢に出てきたりして体を壊してたけど、



最近は体調も安定してるし、比較的落ち着いた気分で来れるようになった。



全部思い出せって言われたら、まだちょっと辛いけど…



そんな昔のことを思い出しながら歩いていると、あと少しと言うところで「星野さん?」とどこか聞いたことある声で話しかけられた。
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