きみと繋げた雪明かり


***


「——じゃあ、以上で本日の定例会議を終了します」


会長のその合図でみんな気が抜けたのか、各々が帰る準備やらをしている。


私はこの後、岬木くんとの打ち合わせがあるけどね…



みんなが出て行った頃合い、私たちは次の会議への打ち合わせを始めた。


だけど、来週の予定を聞いたところ、岬木くんは困ったように頷いた。



「来週なんだけどさ、ぶっちゃけやることなくてね…」



「あ、そうなの?」



率直に珍しい、と思った。大体毎週全校朝礼やら挨拶運動やらでなにかしらやっているから。



「じゃあ、来週は……?」



「そのことだけど、一回減らそうと思って」



なるほど、一回減らすのか。たしかに、あまりやることもないのにわざわざみんなの貴重な放課後を使わせていただくのは申し訳ないかもしれない。



「……って感じで、こんな感じかな」


「うん、ありがとう」



岬木くんと一通りこれからの予定を説明されたあと、打ち合わせは終わった。


私もそろそろ帰ろうと荷物をまとめようとしたとき、


「……ちょっといいかな」


「え?」


珍しく、岬木くんから呼び止められた。
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