俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
野迫川社長がバッグから白い台紙のようなものを取り出した。それを怪訝そうに受け取ると御杖部長は中身を見るなりすぐに突き返した。
「いらない」
「えー、君の親父さんから言われてよりすぐりの美人を選んだのに」
「必要ない、親父にそういっておけ」
「なんでだよ、ほら、見て! こんなに綺麗な人なんだよ」
野迫川社長が私にその台紙を広げて見せた。
「お見合い写真?」
「そう、こいつの親父さんから頼まれてね。この子、徳川沙耶(とくがわさや)さん名門の女子大卒でメガバンクの頭取の孫なんだよ。その上この立派なおっぱい――」
「野迫川、叩き出すぞ」
「ひ~ 怖い。でも大輝には悪いけど、親父さんに言われてお見合いの日程決めたから、よろしく」
え、お見合いの日程って……御杖部長お見合いするの?
指先が急に冷たくなって、鉛でも飲み込んだかのように胸の中が重い。
なんで、こんな落ち込むのよ。私がっ!
「はぁ? 何がよろしくだ。俺は行かないぞ。お前この話がまとまったらいくらもらう話になってる?」
「それは言えない、企業秘密だ。日程はあとで連絡する」
野迫川社長は、突き返されたお見合い写真をテーブルの上に置いて立ち上がった。
「じゃあ、帰ろうか。飛鳥ちゃん」
「え、はい」
御杖部長のお見合いの話を聞いてから心ここにあらずだった私は、野迫川社長に顔を覗き込まれやっと我に返った。
「あの、お先に失礼します」
「お疲れ様」
部屋を出るときには、御杖部長はすでにパソコンの画面を難しい顔で見ながらこちらをみずに短い挨拶をしただけだった。
サロンを通ってエレベーターホールに向かう。
「野迫川社長は駐車場ですか? エレベーター呼びます」
ボタンを押してエレベーターの到着を待つ。
「気が利くね、ありがとう」
今だったら聞けるかも。
本来は聞くべきじゃないとわかっているけれど、どうしても気になって聞いてしまう。
「あの御杖部長はお見合いされるんでしょうか?」
「ん、気になる?」
「いや、あの。興味があるっていうかなんというか」
野迫川さんの目が、これまでと違いするどくてドキッとする。
「まあ、親から結婚を急かされているのは本当だね。実際に僕のところまで頼みにくるくらいだから」
「そう……なんですね」
聞いてどうするつもりだったのか自分でもわからない。でも変に気持ちが沈む。
「いらない」
「えー、君の親父さんから言われてよりすぐりの美人を選んだのに」
「必要ない、親父にそういっておけ」
「なんでだよ、ほら、見て! こんなに綺麗な人なんだよ」
野迫川社長が私にその台紙を広げて見せた。
「お見合い写真?」
「そう、こいつの親父さんから頼まれてね。この子、徳川沙耶(とくがわさや)さん名門の女子大卒でメガバンクの頭取の孫なんだよ。その上この立派なおっぱい――」
「野迫川、叩き出すぞ」
「ひ~ 怖い。でも大輝には悪いけど、親父さんに言われてお見合いの日程決めたから、よろしく」
え、お見合いの日程って……御杖部長お見合いするの?
指先が急に冷たくなって、鉛でも飲み込んだかのように胸の中が重い。
なんで、こんな落ち込むのよ。私がっ!
「はぁ? 何がよろしくだ。俺は行かないぞ。お前この話がまとまったらいくらもらう話になってる?」
「それは言えない、企業秘密だ。日程はあとで連絡する」
野迫川社長は、突き返されたお見合い写真をテーブルの上に置いて立ち上がった。
「じゃあ、帰ろうか。飛鳥ちゃん」
「え、はい」
御杖部長のお見合いの話を聞いてから心ここにあらずだった私は、野迫川社長に顔を覗き込まれやっと我に返った。
「あの、お先に失礼します」
「お疲れ様」
部屋を出るときには、御杖部長はすでにパソコンの画面を難しい顔で見ながらこちらをみずに短い挨拶をしただけだった。
サロンを通ってエレベーターホールに向かう。
「野迫川社長は駐車場ですか? エレベーター呼びます」
ボタンを押してエレベーターの到着を待つ。
「気が利くね、ありがとう」
今だったら聞けるかも。
本来は聞くべきじゃないとわかっているけれど、どうしても気になって聞いてしまう。
「あの御杖部長はお見合いされるんでしょうか?」
「ん、気になる?」
「いや、あの。興味があるっていうかなんというか」
野迫川さんの目が、これまでと違いするどくてドキッとする。
「まあ、親から結婚を急かされているのは本当だね。実際に僕のところまで頼みにくるくらいだから」
「そう……なんですね」
聞いてどうするつもりだったのか自分でもわからない。でも変に気持ちが沈む。