俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
「あのなぁ、無理しないでいい。親切にされたからって必ず恩を返さなくちゃいけないわけじゃない。今日のことは俺がやりたくてやってるだけだ。お前が気にすることじゃない。それにお前が傷ついてる日に、抱きたくない。今は心も体も休めろ」
「はい……すみません、なんだか面倒なこと言い出して」
自分が情けなくて羞恥心と混ざり泣きそうになる。彼はこんなにまっすぐな気持ちで私を助けようとしてくれているのに。
「いいから、なにも考えずに眠れよ」
私が声もなくうなずくと、彼はもう一度私をぎゅっと抱きしめた。そして耳元に唇を寄せてきて囁いた。
「俺がお前を抱きたいと思ったときは、正々堂々とそう言うから覚悟しとけ」
「……っ……はい」
彼の息が耳にかかりドキッとする。それ以上の言葉はなかったけれど、彼の優しさに包まれているような気持ちになる。
こんなふうに、人に心配されて守られたのはいつぶりだろう。
ずっとひとりでがんばってきてそれが間違いだったとは思わない。
けれどこうやって彼の温かさに触れているとその心地よさに離れがたくなり甘えてしまう。
やすらぐ気持ちと共に、自分らしくないという気持ちも湧いてくる。
とにかく彼と一緒に過ごしていると、弱いところをさらけ出しついつい寄りかかってしまう。なぜ彼ばかりに……と思うけれど、理由はわからない。
色々と考えても答えはでない。しかし久しぶりに人のぬくもりを感じながら眠る夜は、私の心も体も元気にしてくれたのは確かだった。
「はい……すみません、なんだか面倒なこと言い出して」
自分が情けなくて羞恥心と混ざり泣きそうになる。彼はこんなにまっすぐな気持ちで私を助けようとしてくれているのに。
「いいから、なにも考えずに眠れよ」
私が声もなくうなずくと、彼はもう一度私をぎゅっと抱きしめた。そして耳元に唇を寄せてきて囁いた。
「俺がお前を抱きたいと思ったときは、正々堂々とそう言うから覚悟しとけ」
「……っ……はい」
彼の息が耳にかかりドキッとする。それ以上の言葉はなかったけれど、彼の優しさに包まれているような気持ちになる。
こんなふうに、人に心配されて守られたのはいつぶりだろう。
ずっとひとりでがんばってきてそれが間違いだったとは思わない。
けれどこうやって彼の温かさに触れているとその心地よさに離れがたくなり甘えてしまう。
やすらぐ気持ちと共に、自分らしくないという気持ちも湧いてくる。
とにかく彼と一緒に過ごしていると、弱いところをさらけ出しついつい寄りかかってしまう。なぜ彼ばかりに……と思うけれど、理由はわからない。
色々と考えても答えはでない。しかし久しぶりに人のぬくもりを感じながら眠る夜は、私の心も体も元気にしてくれたのは確かだった。