俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
きっぱりはっきり言われてそういうものかと思いそうになったけれど、それは困ると慌てて飛び起きる。
「なんだよ、いきなり元気だな」
「いや、そりゃそうでしょう? ここで一緒になんて……私がリビングのソファで寝ますっ」
枕を持って立ち上がろうとしたら、腕を引っ張られてボフンとバウンドしながら布団の中に引き込まれた。
「な、何するんですかっ!」
「俺が女の子をソファで寝かしたなんて噂になったら、末代まで笑われる」
「いやいや、大げさな。それに私が言わなければバレないですから」
「いや、ご先祖様が見てる」
「あの御杖部長そんなこというタイプでしたか?」
「知らん」
知らんって……なに?
なんとか抜け出そうにも、それを阻止しようとする彼に私はぎゅっと抱きしめられた。
「こんなに言い抱き枕、手放すわけないだろう」
「抱き枕っ?」
私はモノ扱いなの? まあでも迷惑だけかけて何の役にも立ってない現状からして抱き枕以下かもしれない。
「いいから、黙って。こういう日はひとりで寝ないほうがいい。それに一緒に寝るのは初めてじゃないだろう」
「それは……そうですけど」
あのときとは状況が違う。勢いでああなったことは後悔していないけれど、こんなふうに今になって言われるとどう返していいのかわからない。
「ほら、明日も仕事だろ、寝ろ」
「え、あの……はい」
もうこれ以上の押し問答は無駄だ。諦めた私は彼に背を向けて目をつむる。すると背後から彼の手が伸びてきて、ギュッと私をだきしめた。
背中に感じる彼の体温、恥ずかしいしどうしてこうなっているのか理解できないけれど、心地よい。心が彼のぬくもりを欲しているのかもしれない。
こんなにも気を遣ってもらい申し訳なくなってくる。
「あの……」
「なんだ、まだ何かあるのか?」
少し面倒そうな声が返ってきて、この先の言葉を続けるか悩む。しかし私は思い切って聞いてみた。
「あの、よかったらしますか?」
「やぶからぼうに、何言い出すんだ。したいのか?」
背後から完全に呆れた声が聞こえて、言ったことを後悔する。
「いや、そうじゃなくてお礼のつもりなんですけど。私じゃお礼にもなりませんよね。すみませんでした。寝てください」
はははと渇いた笑いでごまかそうとした。
「なんだよ、いきなり元気だな」
「いや、そりゃそうでしょう? ここで一緒になんて……私がリビングのソファで寝ますっ」
枕を持って立ち上がろうとしたら、腕を引っ張られてボフンとバウンドしながら布団の中に引き込まれた。
「な、何するんですかっ!」
「俺が女の子をソファで寝かしたなんて噂になったら、末代まで笑われる」
「いやいや、大げさな。それに私が言わなければバレないですから」
「いや、ご先祖様が見てる」
「あの御杖部長そんなこというタイプでしたか?」
「知らん」
知らんって……なに?
なんとか抜け出そうにも、それを阻止しようとする彼に私はぎゅっと抱きしめられた。
「こんなに言い抱き枕、手放すわけないだろう」
「抱き枕っ?」
私はモノ扱いなの? まあでも迷惑だけかけて何の役にも立ってない現状からして抱き枕以下かもしれない。
「いいから、黙って。こういう日はひとりで寝ないほうがいい。それに一緒に寝るのは初めてじゃないだろう」
「それは……そうですけど」
あのときとは状況が違う。勢いでああなったことは後悔していないけれど、こんなふうに今になって言われるとどう返していいのかわからない。
「ほら、明日も仕事だろ、寝ろ」
「え、あの……はい」
もうこれ以上の押し問答は無駄だ。諦めた私は彼に背を向けて目をつむる。すると背後から彼の手が伸びてきて、ギュッと私をだきしめた。
背中に感じる彼の体温、恥ずかしいしどうしてこうなっているのか理解できないけれど、心地よい。心が彼のぬくもりを欲しているのかもしれない。
こんなにも気を遣ってもらい申し訳なくなってくる。
「あの……」
「なんだ、まだ何かあるのか?」
少し面倒そうな声が返ってきて、この先の言葉を続けるか悩む。しかし私は思い切って聞いてみた。
「あの、よかったらしますか?」
「やぶからぼうに、何言い出すんだ。したいのか?」
背後から完全に呆れた声が聞こえて、言ったことを後悔する。
「いや、そうじゃなくてお礼のつもりなんですけど。私じゃお礼にもなりませんよね。すみませんでした。寝てください」
はははと渇いた笑いでごまかそうとした。