俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
第六章 最高の結婚
第六章 最高の結婚
スマートフォンの画面で時刻を確認する。
「はぁ、朝がきちゃった」
これで何日目だろう。ここ最近眠りが浅く、うまく休めない日が続いている。
ベッドに入ると色々と考えてしまい寝付けず、やっと眠れたと思ってすぐに目が覚めてしまい天井を見て過ごしていた。
「起きなきゃ。今日は豊川さんたちの前撮りの日だもの」
私がヘイムダルホテルで受け持つ最後の挙式だ。昨日まで丁寧に準備をしてきた。
色々あったふたりだが、一昨日最終確認に来たふたりは、互いを思いあっているのがこちらにも伝わってきた。きっとふたりならこれからも色々なことを乗り越えていけるに違いない。
「さて、幸せなふたりにパワーもらおう!」
全然疲れのとれない体を無理やり動かす。
しかしベッドから立ち上がろうとしたとき、視界がぐらっと揺れた。
「あっ……」
すぐにベッドに座り、しばらくすると症状は落ち着いた。
「やだな、もう」