【受賞】幼妻は生真面目夫から愛されたい!
 やはり、オリビアには大人な女性としての魅力が足りないのだろう。もう少し、メリハリのある身体であったら、クラークを身体で落とせたかもしれないのに。
 何よりも、彼が夜這いしてこないことがそれの証拠である。と、オリビアは常々そう思っている。
 クラークが戻って来て五日。昼間は一緒にいることのできない時間も多いが、夜は共に過ごしている。
 何よりも一つのベッドで共に寝ているのだ。
 カトリーナご推薦の際どいナイトドレスを着ていたとしても、クラークは「風邪をひくといけない」と言い、ガウンをパサリと羽織らせる。
(敵は、なかなか手強いわ)
 その言葉はポリーも口にしていた。
(やはり、時期を見計らってカトリーナ様にも相談しなければ……)
 結婚して二年。
 オリビアも成人を迎えた。
 遠征先から夫も戻ってきた。
 愛してもらうには充分な条件が揃ったと思っている。
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