この先も、ずっと紺くんと一緒に
「これって?」
不思議そうにしている紺くんに、わたしはジャジャーンと両手を広げ料理名を伝える。
「伊勢海老をエビフライにした伊勢海老フライです!」
そう、わたしが紺くんに内緒で用意していたのは巨大なエビフライ。
しかも、そのエビはただのエビではなく高級食材である伊勢海老。
りぼんのお宿では伊勢海老の料理方法をリクエストできるようになっている。
そのことを思い出したわたしは事前にエビフライにしてもらえるか、旅館の方に相談しておいたのだ。
「伊勢海老のエビフライって初めて見るんだけど」
「わたしもです!本当にエビフライでいいのか2度も確認されました」
「まぁ、そうだろうね。だって定番は焼きか刺身でしょ」
その言葉に広げていた両手をそっと下ろす。
「も、もしかして紺くんも定番の食べ方が良かったですか?」
「……正直、伊勢海老をエビフライにして食べるって発想がなかった。だから、逆に楽しみなんだけど。初とじゃなかったら食べられなかったね」