※エリート上司が溺愛する〈架空の〉妻は私です。
「覚悟して」
静流はそう言うと着ていたスウェットを脱ぎ捨てた。細身に見えるのに逞しい胸板と腹筋が現れた。着痩せするタイプなのかもしれない。
紗良もパジャマと下着を脱がされ、生まれたままの姿にされた。静流はちゃんと下着を褒めてくれた。細かいところに気がついてくれるところが心憎い。
指で唇で丹念に身体を愛撫され、快感で何度も腰が跳ね上がる。はあはあと乱れた息としどけない表情が紗良の限界を知らせた。
「もう、きて……」
両腕を広げ甘くねだると、すぐに望むものが与えられた。熱く昂った静流を身体に受け入れた紗良はハクハクと息継ぎをし歓喜に震えた。
一分の隙間もないほどきつく抱きしめられて、涙が溢れた。嬉しい。好き。大好き。
静流がどれほど紗良を好いているか、熱い身体から伝わってくる。紗良の気持ちも同じように溢れ出していく。
もっと早くこうしていればよかった。
ドロドロに溶け合った二人の夜は終わらない。汗だくになりながら互いを追い求め、高みに上り詰めていく。紗良は乱れたシーツを掻き抱いた。
「あっ……静流さんっ……もうっ……」
「好きだ。紗良」
私も好きです、という台詞は甘い口づけの中でふわふわと溶けて消えていった。