※エリート上司が溺愛する〈架空の〉妻は私です。

「それで、どこに行くんですか?」
「槙島パークホテルです。どこに連れて行こうかと調べていたらホテルの客室の中でアフタヌーンティーを頂けるプランを見つけまして予約してみました」
「アフタヌーンティー!?」

 それは聞き捨てならない。
 槙島パークホテルのアフタヌーンティーといえば、テレビやSNSで何度も取り上げられているほど人気なのだ。
 有名なパティシエが監修した季節のフードメニューに加え、振る舞われる茶葉は『リンダアンドマリア』という英国の超有名ティーブランド。紗良にとっては垂涎ものだ。

「よく予約が取れましたね?」

 紗良も予約しようとしたが、ネット予約は三ヶ月先まで埋まっていて結局諦めたという経験がある。

「知り合いが槙島パークホテルで働いていましてね。たまたまキャンセルがでたところに捩じ込んでもらいました」

 静流がアフタヌーンティーを予約してくれたのはもちろん紗良の趣味嗜好を踏まえてのことだ。さすが、仕事が出来る男はデートプランもひと味違う。

(楽しみ〜!!)

 紗良は現金なことに俄然デートが楽しみになった。
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