好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「萌音……」

「はい」

「これが“アパート”?」



いたって真剣な表情で私を見つめる最上くん。

その横で恭介が困り切ったように、手で顔を覆っている。


……この子は、なにを言っているんだろう。


アパートを見たことがないのか? って思うと、今までどうやって生活してきたのか心配になってくる。

最上くんってアパートも見たことがないお金持ちなんじゃないのかな……?

想像でしかないけど……。

私はため息をつきながら頷いた。



「そうだよ。これがアパート」

「ふーん」

「うちの実家は貧乏だから、家賃が安いアパートしか借りられなかったの」



仮にも私は住人。

口には出せないが、最上くんがアパートを見て驚くのも無理はないと思う。

だって、ボロボロのアパートだもん。

今にも崩れてしまうんじゃないかって心配になるくらい、ボロボロ……。
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