ジェラシーを彷徨わせて





「、……せかいいちの、結婚……」


この学園に入学したのは、寮がついていたから。運命の結婚とか将来社長になれるとか、─────正直どうでもよかった。


この突拍子もない提案だって、最初は反対されると思っていたのにまさかのお母さんからのOKが出て、凪の家族も賛成してくれた。


……たぶん、凪が説得してくれたんだと思う。本人に聞いても教えてくれないから真実は分からないけど、……ほんとう、凪は変なところで隠したがる。



「、はぁ、」

 
凪と離れたくなくて、ずっと一緒にいたくて、いつでもとなりにいてほしい。そんな身勝手極まりないわたしのお願いを叶えてくれた、やさしい幼なじみ。




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