サイコな本部長の偏愛事情(加筆修正中)
これは、ラブレター?
たった七文字だけど、伝わって来る。
彼が私宛に贈った言葉だと。
彼の達筆な字を二年ぶりに見て、引き始めていた涙が再び溢れ出した。
もうやだぁ……。
こんなに涙脆かったっけ?
「良かったら、どうぞ」
「すみませんっ……」
隣の席の乗客がポケットティッシュをくれた。
涙だけでなく、鼻水まで出まくりだ。
どれくらい泣きじゃくっていたのかすら分からないけど、着陸態勢に入ったとCAによる機内アナウンスが流れた。
もうすぐ、彼に会える。
「あっ」
大変っ!!
今、凄い顔になってるはず!!
着陸態勢に入ったから、化粧室が使えない!!
仕方なく、窓の方に体の向きを変え、こっそり化粧を直す。
「私は気にしないので、大丈夫ですよ」
「………ありがとうございますっ」
隣の席の乗客は女性で、CAと私のやり取りも聞いていたから、事の次第を察してくれたようだ。
微笑みながら、『素敵な恋人で羨ましい』だなんて言ってくれた。
別れてるから、『恋人』では無いんだけどね。
でも、少しでも綺麗に見られたい。
二年経ったというだけで、目元に小じわが増えたというのに。
こんなにも泣きじゃくってしまったから、目が腫れぼったくなってるはず。
CAコールボタンを押す。
「お呼びでしょうか?」
「すみません、紙コップでいいので氷を頂けますか?」
「承知しました。直ぐにお持ち致します」
「すみません」
ダメもとで頼んでみた。
そんなやり取りを隣の女性が、親指を立ててGoodサインをくれた。