【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
兄たちだってアルベティーナがシーグルードの婚約者に『内定』したことを知っているはずだ。にも関わらず、会うことができないことを不思議に思わないのだろうか。
「母上から、ティナを独占するのはよくないと叱られた」
しゅんと肩をすくめる様子が、どこか子供のようにも見えた。
「だけど、私は不安なんだ。君が、どこか他のところに行ってしまうんじゃないかと。エルッキやセヴェリがそのまま屋敷に連れて帰ってしまうのではないか、と」
兄たちがそのようなことはしないことをアルベティーナは知っているが、それでもシーグルードは不安になるのだろう。
なぜ、そこまでして彼はアルベティーナを手元に置こうとしているのか。なぜアルベティーナを手放せないのか。
彼の不安の根っこにある原因を、アルベティーナは知らない。
「ですが。私は必ずシーグルード様の元に、戻って参りますから……。だから……」
それ以上、言葉を続けることができなかったのは、シーグルードがアルベティーナを抱き寄せたから。
「すまない、ティナ。君を不安にさせたいわけじゃないんだ。私が、君を失うのが怖いだけなんだ。だからどうか、私を拒まないで欲しい……」
シーグルードは時折、このような弱いところをアルベティーナに見せてくる。彼は、アルベティーナを失うことを非常に恐れている。
「母上から、ティナを独占するのはよくないと叱られた」
しゅんと肩をすくめる様子が、どこか子供のようにも見えた。
「だけど、私は不安なんだ。君が、どこか他のところに行ってしまうんじゃないかと。エルッキやセヴェリがそのまま屋敷に連れて帰ってしまうのではないか、と」
兄たちがそのようなことはしないことをアルベティーナは知っているが、それでもシーグルードは不安になるのだろう。
なぜ、そこまでして彼はアルベティーナを手元に置こうとしているのか。なぜアルベティーナを手放せないのか。
彼の不安の根っこにある原因を、アルベティーナは知らない。
「ですが。私は必ずシーグルード様の元に、戻って参りますから……。だから……」
それ以上、言葉を続けることができなかったのは、シーグルードがアルベティーナを抱き寄せたから。
「すまない、ティナ。君を不安にさせたいわけじゃないんだ。私が、君を失うのが怖いだけなんだ。だからどうか、私を拒まないで欲しい……」
シーグルードは時折、このような弱いところをアルベティーナに見せてくる。彼は、アルベティーナを失うことを非常に恐れている。