隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「それに……。これから、共に新しい家族を作ることのできる相手は、シーグルード様だけです」
 アルベティーナは、きゅっと手に力を込めた。
 驚いたシーグルードはアルベティーナを見下ろしてくる。アルベティーナも彼を見上げた。
「ティナ……。そんなに私との間に新しい家族が欲しいのか?」
 言うや否や、彼はアルベティーナを抱き上げる。
「ちょ、ちょっと。ルディ。明日は結婚式。今日は、その……、しないって言ってたじゃないですか」
「状況はかわった。君が望むならいくらでも、私を注ぐ。君と、新しい家族を作るために」
「だ、だ、駄目です」
 シーグルードの腕の中のアルベティーナが、結局、彼に負けてしまったことは言うまでもない。

【完】
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