【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「相変わらずだな、お前は」
「あ、ごめんなさい……」
思わず家族といるときのような言葉遣いが出てしまったため、アルベティーナは両手で口を押さえた。
「気にするな。それに、例の調査の件はむしろお前のおかげで根こそぎ関係者を捕まえることができた。その点はお前に感謝している」
ルドルフの表情が和らいだため、アルベティーナはつい両眉を上げた。
(だから……。団長のその表情……、ずるい……)
このように時折見せるルドルフの優しい表情が、彼女の心をかき乱していることに彼は気付いていないのだろう。
それでも昨日の彼は、よほど時間と仕事に忙殺されていたにちがいない。なぜなら昨日は、項垂れたままアルベティーナを見ようとしなかったのだから。
やっとルドルフの顔を正面から見ることができたような気がした。
「あの日。お前が記憶を失っているのは、恐らく薬のせいだな」
「薬……。あ、ウォルシュ侯爵から手渡された飲み物。やはり、あれに薬が?」
ああ、とルドルフは大きく頷いた。
それをきっかけに、あの夜の出来事がアルベティーナの頭の中に蘇り、ぶわっと全身に熱が駆け巡った。まるで体中の血液が沸騰したかのように。
「あ、あのとき……」
アルベティーナの動揺は間違いなく目の前のルドルフにも伝わっているはずだ。それでも彼は温かな眼差しでアルベティーナを見つめている。
「あ、ごめんなさい……」
思わず家族といるときのような言葉遣いが出てしまったため、アルベティーナは両手で口を押さえた。
「気にするな。それに、例の調査の件はむしろお前のおかげで根こそぎ関係者を捕まえることができた。その点はお前に感謝している」
ルドルフの表情が和らいだため、アルベティーナはつい両眉を上げた。
(だから……。団長のその表情……、ずるい……)
このように時折見せるルドルフの優しい表情が、彼女の心をかき乱していることに彼は気付いていないのだろう。
それでも昨日の彼は、よほど時間と仕事に忙殺されていたにちがいない。なぜなら昨日は、項垂れたままアルベティーナを見ようとしなかったのだから。
やっとルドルフの顔を正面から見ることができたような気がした。
「あの日。お前が記憶を失っているのは、恐らく薬のせいだな」
「薬……。あ、ウォルシュ侯爵から手渡された飲み物。やはり、あれに薬が?」
ああ、とルドルフは大きく頷いた。
それをきっかけに、あの夜の出来事がアルベティーナの頭の中に蘇り、ぶわっと全身に熱が駆け巡った。まるで体中の血液が沸騰したかのように。
「あ、あのとき……」
アルベティーナの動揺は間違いなく目の前のルドルフにも伝わっているはずだ。それでも彼は温かな眼差しでアルベティーナを見つめている。