真実の愛〜真逆の二人〜

第六章 料理しませんか??

 「はあー」私はため息をつく。やっと、イバラ公園から帰ってこられた。もう、今日はドキドキ30%、ゾクゾク70%の一日だった。疲れたけれど、何だかんだ楽しかった。蓮君との距離も深められたし、久しぶりに迷子になってみて、ハラハラした。
蓮君は、ソファで落ち込んでいる。なぜ落ち込んでいるか、理由は分かる。帰りに蓮君が、ぶつぶつ言っていたから。
まず一つ、迷子になったせいでイバラ公園での写真が撮れなくて、初ミッションのポイントが、全然ゲットできなかったから。おかげで現在の私たちの総合順位(リザルト)は、したから三番目。幸いなことに、「不参加」というカップルが二組いた為、最下位にはならずに済んだ。
二つ目は、イバラ公園の池でスマホを、落としてしまったから。私はイバラ公園に池があることは知らなかったが、とても立派な池があったそうだ。(蓮君がぶつぶつ言っていた)そこに、スマホを落として、取れなくなってしまったのだという。
ああ。かわいそうな蓮君。どうしたらいいのだろう??パートナーなのに放って置くのはかわいそう。
そうだ!!私はひらめいた。一緒に料理を作るのだ。五ッ星レストランのシェフの息子だからきっと気晴らしになりそう。さっそく蓮君に提案する。
「蓮君!蓮君!急ですけれど、一緒に料理しませんか??」
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