エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 まだ春先だというのに額から汗が伝い、背中がじっとりと湿る。

 ……デートなのに汗まみれって。素直に花を愛でておくべきだったのかもしれない。

「無理はしなくていい。手を貸そうか?」

「ううん、まだ大丈夫。むしろごめんね。私に合わせてるせいで、余計に疲れるでしょ」

「いや、全然。……天気もいいし、装備も軽いし、なにより班長がいないからな」

 篠がなんとも言えない顔をして言う。

「班長?」

 私の知る班長という役職は、小学校や中学校で五人ほどのクラスメイトをまとめる存在だった。朝、担任に欠席している班員がいるかどうかを伝える立場だった覚えがある。

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