エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 嫌でも緊張が高まるのを感じながら、篠と一緒に来た道を戻る。

 早く、早く、早く。そんな篠の切実な焦りが伝わった。

 自然と私の足も速くなり、小走りになってなだらかな坂を下っていったけれど。

 不意に篠がスマホを取り出し、足を止めた。

「このタイミングで、か」

「どうしたの?」

「悪い。召集がかかった。行かないと」

「えっ」

 握っていた手が離れ、急に寒々しくなる。

「今日、お休みなんじゃ……」

「最後まで一緒にいられなくて悪い」

「う、うん」

 せめて駅までは一緒にいられるかと思ったのに、篠は飛ぶように駆けていく。

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