エリート航空自衛官の甘すぎる溺愛で囲い娶られました~敏腕パイロットの25年越しの一途愛~
 そのつもりだと理解しながらも聞かずにはいられなかった。

「ああ」

 篠の返答は短い。それだけ気持ちが固まっている証明に思えた。

「私……」

 次に発する言葉を思いつかないまま口を開くと、こそこそと小さな声がした。

「もう、さっさとはいって言えばいいのよ」

「ごめんなさいね、篠がいつまでものんびりしてたせいで」

 母親たちのほうを向くと、露骨に目を逸らされる。

「だめかな、実結」

 タイミングを見計らったように篠が言った。

「ずるいよ。こんなの断れない」

「断るつもりがあったのか?」

 篠が驚いたように目を丸くした。

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